安全報告書2020【2019年度分】

1. 索道事業運送約款

(適用範囲)

○第1条 当社の経営する特殊索道事業に関する運送契約は、この運送約款の定めるところにより、この運送約款に定めのない事項については、法令の定めるところ又は一般の慣習によります。

  2  当社がこの運送約款の趣旨及び法令に反しない範囲でこの運送約款の一部条項について特約に応じたときは、当該条項の定めにかかわらず、その特約によります。

(係員の指示)

○第2条 旅客は、当社の係員が運送の安全確保と秩序維持のために行う職務上の指示に従わなければなりません。

(運送の引受け)

 第3条 当社は、次条の規定により運送の引受けを拒絶する場合を除いて、旅客の運送を引受けします。

(運送の引受けの拒絶)

○第4条 当社は、次の各号のいずれかに該当する場合には、運送の引受けを拒絶することがあります。
(1) 有効な乗車券を所持していないとき。
(2) 係員の指示に従わないとき。
(3) 当該運送に関し、旅客から特別な負担を求められたとき。
(4) 当該運送が法令の規定又は公の秩序若しくは善良な風俗に反するものであるとき。
(5) 泥酔者等運送上の安全を期しがたいと認められるとき。
(6) 天災その他やむを得ない事由により運送上支障があるとき。
(7) 前各号に掲げる場合の外、正当な事由があるとき。

(リフト券の発売)

 第5条 当社は、リフト券を出札所等において発売します。

(リフト券の効力)

○第6条 リフト券は、券面記載の条件により使用する場合に限りその効力を有します。 ただし、日数券及び時間券等は、当該リフト券を同一人が専有して使用する場合に限って有効とします。
2.転売、転貸されたリフト券又は旅客その他の者が改、変造したリフト券及び汚損はなはだしく券面表示事項の判読困難となったリフト券は無効とします。

(リフト券の提示及び入鋏)

○第7条 当社は、旅客の乗車時にリフト券の提示を求め、これを確認、入鋏又は回収します。

(運賃及び適用方法)

 第8条 当社が収受する運賃及びその適用方法は、事業所又は出札所において掲示した運賃及び備付けの適用方法によります。

(運転中止の場合の運送途中の旅客に対する取扱い)

 第9条 天災その他やむを得ない事由により索道の運転を中止した場合は、旅客に対して当社の責任により運転再開後に必要な運送継続の措置を行います。

(運賃の払戻し)

 第10条 天災及び当社の責により索道の運転ができないときは、別に定める規程により運賃の払戻しを行います。
ただし、風、雨、雪、霧等により、輸送の安全確保のため一時的に運転を中止した場合は、この限りでありません。

(責任の始期及び終期)

○第11条 当社の運送に関する責任は、旅客が搬器に乗車したときに始まり、下車したときをもって終わります。

(旅客の遵守すべき事項)

○第12条 旅客は、索道の利用にあたって当社が定めて停留場等に掲示した利用上の注意事項に従っていただきます。

(旅客に対する責任)

 第13条 当社は、索道の運行によって、旅客の生命又は身体を害したときは、これによって生じた損害を賠償する責に任じます。
 ただし、次の各号の一に該当する場合はこの限りでありません。
(1) 旅客が前条に定める利用上の注意事項を守らなかったことにより被害を受けたとき。
(2) 索道の運行に関し、当社が法令に規定する注意を怠らなかったこと並びに索道施設に欠陥若しくは機能の障害がなかったこと等が証明されたとき。
(3) 事故が当該旅客の故意又は過失により発生したことが証明されたとき。

(携帯品等に関する責任)

 第14条 当社は、旅客の運送によって生じた、スキーその他の携帯品等の滅失又はき損による損害については、これを賠償する責を負いません。

(旅客の責任)

○第15条 当社は、旅客の故意若しくは過失により又は旅客が法令若しくはこの運送約款の規定を守らなかったこと等により当社が損害を受けたときは、その旅客に対し、損害の賠償を求めます。

(割増運賃等)

○第16条 当社は、旅客が次のいずれかに該当するときは、所定の運賃額及びその2倍の割増運賃の支払いを求めます。
(1) 乗車時に有効なリフト券を提示しない等で無賃乗車した場合。
(2) 転売、転貸されたリフト券により乗車した場合。
(3) 改、変造したリフト券、あるいは、偽造券により乗車した場合。

附則

1.この運送約款は2016年5月1日より実施します。
2.○印は抜萃板掲示条文。

2. このスキー場でスキーをなさる方へ

このスキー場では、皆様の安全を守るために最善の努力をつくしています。
皆様は次のことがらをよくご理解の上、別に定められた「スキー場の行動規則」を守って、事故のないようにしてください。
(スノーボーダーは「スキー」を「スノーボード」と読み代えてください)

  1. スキーには次のような特有の危険があることをご承知の上、これをご自分の注意により避けるようにしてください。
    1. 雪・風・霧など、天候による危険
    2. ガケ・凹凸など、地形による危険
    3. アイスバーン・雪崩など、雪の状態による危険
    4. 岩石・立木など、自然の障害物による危険
    5. リフト施設・建物・雪上車両など、人工の障害物による危険
    6. 他のスキーヤーとの接触による危険
  2. スキー場管理区域の外に出ないでください。管理区域内でもコースに指定されていない所には出ないでください。
  3. 保護者の目の届かない所でのお子さまの単独行動は、お止めください。
  4. 当スキー場では、この告知およびスキー場の行動規則の無視・軽視による事故には責任を負いかねます。

以上のことがらを承認できない方は、このスキー場でのスキーをお断りします。

2018年4月発行

3. スキー場の行動規則

  1. 他人を傷つけたり、おびやかしたりしてはならない。
  2. 地形・天候・雪質・技能・体調・混雑等の状況に合わせてスピードをコントロールし、いつでも危険を避けるために止まれるよう、滑り方を選ばなければならない。
  3. 前にいる人の滑走を妨害してはならない。
  4. 追い越すときは、その人との間隔を十分にあけなければならない。
  5. 滑り出すとき、合流するとき、斜面を横切るときは、上をよく見て安全を確かめなければならない。
  6. コースの中で座り込んではならない。せまい所や上から見通せない所では立ち止まることも慎まなければならない。転んだときはすばやくコースをあけなければならない。
  7. 登るとき、歩くとき、止まるときは、コースの端を利用しなければならない。
  8. スキーやスノーボードには、流れ止めをつけなければならない。
  9. 掲示・標識・場内放送等の注意を守り、スキーパトロール・スキー場係員の指示には従わなければならない。
  10. 事故に出あったときは救助活動と通報に協力し、当事者・目撃者を問わず身元を明らかにしなければならない。

4. 安全報告書

株式会社スノーエリアマネジメント白山 索道安全報告書2020【2019年度分】
2020年4月発行

白山一里野温泉スキー場 白山セイモアスキー場 スカイ獅子吼
ゴンドラリフトRINO
あい・あ~る第1リフト
あい・あ~る第2リフト
あい・あ~る第3クワッドリフト
のだいら第1トリプルリフト
のだいら第2リフト
セイモア第1クワッドリフト
セイモア第2ペアリフト
セイモア第3ペアリフト
セイモア第4ペアリフト
獅子吼高原ゴンドラリフト

1. ご利用の皆様へ

平素より、当社事業に対し、ご理解賜りますこと、誠にありがとうございます。
今季はのだいら第1リフトの建替えもあって、より一層お客様への安全、法令厳守、安全輸送に取り組んで参りました。
本報告書は、鉄道事業法に基づき、輸送の安全確保のための取組みや安全の実態について、自ら振返るとともに広くご理解頂くために公表するものです。皆様からの声を輸送の安全に役立てたく、積極的なご意見を頂戴できれば幸いです。

令和2年4月

株式会社スノーエリアマネジメント白山
代表取締役社長 山本 外勝

2. 基本方針と安全目標

(1)基本方針

当社の索道事業理念の第一は、安全の確保です。「安全基本方針」を次のように掲げ、社長以下社員、及び従業員に周知・徹底しております。

  1. 社員一丸となって輸送の安全確保に努めます。
  2. 輸送の安全に関する法令、及び関連規程(本規定を含む)をよく理解するとともにこれを遵守し、厳正、忠実に職務を遂行します。
  3. 厳正な職務の実施に努め、その取扱いに疑いのあるときは、最も安全と思われる取扱いをします。
  4. 事故又は災害が発生した場合には状況を冷静に判断し、速やかに人命の救助、その他適切な処置を行います。
(2)安全目標

令和2年度の安全目標は次のとおりです。
今年度は索道による事故はありませんでした。今後においても目標達成に向けて営業を行います。

安全方針

法令を遵守し、索道の安全輸送に万全を期する

安全重点目標

1. お客様の安全を優先し、法令の遵守を徹底する。
1. 索道施設の保守を強化し、安全対策を推進する。
1. 社員研修・教育に注力し、労働災害を撲滅する。

3. 事故等の発生状況、及び再発防止措置

  1. 索道運転事故(索道人身障害事故)
    令和元年度索道運転事故はありませんでした。
  2. 災害・悪天候(地震や暴風雨、豪雨など)
    令和元年度悪天候による運行停止は27回ありました。
     白山一里野温泉スキー場:2回(積雪不足)
     白山セイモアスキー場:2回(積雪不足)
     スカイ獅子吼23回(強風)
  3. インシデント(事故の兆候)
    令和元年度は国土交通省へのインシデント報告はありませんでした。

4. 輸送の安全確保のための取組み

  1. 人材教育
    北陸信越運輸局主催の研修会、索道協会主催の索道技術研修会、索道メーカー主催のテクニカルセミナー、石川地区部会が開催する夏、秋2回の技術研修会に出席・受講しています。社内では輸送の安全のため、独自で索道技術管理員研修会を実施、その他冬期シーズン開始前には社員・冬期従業員を一同に集めて技術研修(安全教育、救助訓練等)を実施しております。
  2. 緊急時対応訓練
    先にも書きましたが、冬季シーズンに入る前、社員・冬期従業員が集まって救助訓練を実施しています。又、事故発生時を想定した対応訓練、緊急時連絡体制図に則った形での想定訓練を実施しております。
  3. 安全のための投資と支出
    安全の維持・向上のため中期整備基本計画に基づき年度毎に整備計画を策定し各施設の架け替え(新設含む)、修繕、点検整備を確実に行っております。

索道施設(償却資産)整備・消耗品内容は以下の通りとなります。

白山一里野温泉スキー場:償却資産整備内容 ゴンドラリフト(RINO)    停留場設備整備業務
ゴンドラリフト(RINO)    索受装置整備業務
ゴンドラリフト(RINO)    山頂駅舎壁面補修業務
ゴンドラリフト(RINO)    支柱整備業務
ゴンドラリフト(RINO)    受電設備整備業務
ゴンドラリフト(RINO)    常用制動機整備業務
あい・あ~る第2リフト   夜間照明設備整備業務
あい・あ~る第2リフト   搬器振止装置整備業務
あい・あ~る第2リフト   緊張油圧ユニット整備業務
あい・あ~る第2リフト   受電設備整備業務
のだいら第2リフト     支柱端子箱整備業務
消耗品交換(機械部品、油脂類等)
白山セイモアスキー場:償却資産整備内容 第1クワッドリフト     搬器ウォームシート交換業務
第1クワッドリフト     受索装置整備業務
第2ペアリフト       脱索防止装置増設業務
第2ペアリフト       支柱保守アンカー整備業務
第2ペアリフト       停留場整備業務
第4ペアリフト       主電動機・主減速機OH業務
消耗品交換(機械部品、油脂類等)
スカイ獅子吼:償却資産整備内容 獅子吼高原ゴンドラリフト  握索機OH業務(2台)
獅子吼高原ゴンドラリフト  停留場内整備業務
獅子吼高原ゴンドラリフト  脱索防止装置整備業務
獅子吼高原ゴンドラリフト  保安無線機整備業務
消耗品交換(機械部品、油脂類等)

5. 安全管理体制

社長をトップとする安全管理組織を構築し、各責任者の責務を明確にしています。又、テクニカルサービス主任を兼務する索道技術管理者は、各索道を適宜巡回し状況の把握に努めます。

社長 輸送の安全の確保に関する最終的な責任を負う。
索道事業の輸送の安全確保に関する業務を統括する。
総支配人
(安全統括管理者)
索道全般の運行の管理、索道施設の維持・管理、その他、索道の安全確保に関する業務及び技術面を統括管理する。
テクニカルサービス主任
(索道技術管理者)
索道全般の運行の管理、索道施設の保守の管理、その他技術上の事項に関する業務及び係員の教育に関する業務を行う。
索道技術管理員 索道技術管理者の下、担当する索道の運行管理、索道施設の保守に関する業務を行う。

6. ご利用の皆様との連携とお願い

(1)お客様のご期待に応えられるよう、お客様の立場に立ったサービスの提供に努めております。
(2)リフト乗車時の注意事項
  1. 乗車券等は、係員が目視しやすいように提示してください。
  2. 乗り方に不慣れなお客様は、係員にお申し出ください。
  3. 空ペットボトル・煙草の吸殻・その他の物を、リフトから投げ捨てないでください。
  4. 搬器から飛び降りたり、搬器を揺らさないでください。
  5. セフティーバーは降り場に到着するまで上げないでください。
  6. 駅舎、搬器内は禁煙です。
  7. 衣服・携帯品・髪の毛などが、施設に接触しないように注意してください。
  8. 改札後は係員の指示に従ってください。

7. 連絡先

安全報告書へのご感想、当社の安全への取り組みに対するご意見をお寄せください。

株式会社スノーエリアマネジメント白山
〒920-2333
石川県白山市尾添リ63
Tel:076-256-7779   Fax:076-256-7414
E-mail:info@test.sam-hakusan.com

過去の安全報告書

5. 安全で楽しい滑走のために

セイモアでの安全で楽しい滑走のために

セイモアコース

セイモアのスキー場とは

マップの境界線(赤い点線)の内側となるエリアになります。
スキー場は、滑走が楽しめる「コース」と「立入禁止区域」(斜線エリア)の二つの要素で構成されています。

コース

パトロールが確認し、安全に滑走を楽しんでいただけるエリアとなります。
コースは常に滑走できるわけではなく、安全管理のため一時的に閉鎖され「滑走禁止」となる場合があります。
その際は、看板やロープなどで一時的に閉鎖されていることが明示されますのでそれに従って下さい。

山岳エリア

スキー場境界線(赤い点線)の外側に広がる雪山フィールドになります。
スキー場の管理区域外であり、パトロールほかによる安全管理は行われていませんし、パトロールも巡回しないエリアとなります。
スキー場境界線(赤い点線)から外に出た場合は「山岳利用者」となります。
そこで事故があった場合はスキー場から近い場所であっても「山岳遭難」として扱われます。

山岳エリアは、存在するいろいろな危険を自分で気づき、対処し、安全に活動できる知識・経験・体力が必要です。滑走するには冬山や雪崩に関わる装備が必要であり、その使い方に慣れておくことも重要です。
スキー場から山岳エリアに出て行く人は登山届の提出が必要であり、指定した場所からスキー場境界線の外に出るようにして下さい。

セイモアスキー場内の立入禁止区域

バリエーションからアプローチできる疎林帯になります。
急斜面で雪崩を誘発する可能性が高いエリアです。エリア下部には初心者・お子さんを含む全ての来場者が利用するコースがあり、雪崩を誘発した場合そのコース上の人が雪崩に埋まってしまう可能性があります。
コースとして開発されていないため綺麗に見える雪面の下には立木や切り株が隠れていたり、水が流れている可能性もあり危険なエリアとなります。
パトロールによる安全確認は行っていません。

一里野での安全で楽しい滑走のために

一里野コース

一里野のスキー場とは

マップの境界線(赤い点線)の内側となるエリアになります。
スキー場は、滑走が楽しめる「コース」と「立入禁止区域」(斜線エリア)の二つの要素で構成されています。

コース

パトロールが確認し、安全に滑走を楽しんでいただけるエリアとなります。
コースは常に滑走できるわけではなく、安全管理のため一時的に閉鎖され「滑走禁止」となる場合があります。
その際は、看板やロープなどで一時的に閉鎖されていることが明示されますのでそれに従って下さい。

山岳エリア

スキー場境界線(赤い点線)の外側に広がる雪山フィールドになります。
スキー場の管理区域外であり、パトロールほかによる安全管理は行われていませんし、パトロールも巡回しないエリアとなります。
スキー場境界線(赤い点線)から外に出た場合は「山岳利用者」となります。
そこで事故があった場合はスキー場から近い場所であっても「山岳遭難」として扱われます。

山岳エリアは、存在するいろいろな危険を自分で気づき、対処し、安全に活動できる知識・経験・体力が必要です。滑走するには冬山や雪崩に関わる装備が必要であり、その使い方に慣れておくことも重要です。
スキー場から山岳エリアに出て行く人は入山届の提出が必要であり、指定した場所からスキー場境界線の外に出るようにして下さい。

一里野スキー場内の立入禁止区域

疎林帯などで構成されていますが、コースとして開発されていないため綺麗に見える雪面の下には立木や切り株などが隠れていたり、水が流れている可能性もあり危険なエリアとなります。
パトロールによる安全確認は行っていません。